新任教員教育セミナー(2018.9.19開催)

テーマ5「ICTを使って、普段の授業をもっと楽しく、ちょっと楽に」

  • 事例紹介:田口 真奈/酒井 博之 准教授(高等教育研究開発推進センター)・梶田 将司 教授(情報環境機構)
  • ファシリテータ:安宅 純子 特定研究員(高等教育研究開発推進センター)

 本セッションには17名参加され、まず2~3人1組で自己紹介をし、その後全員へ向けて所属やこのセッションへの参加動機を他己紹介するところからスタートしました。皆さんそれぞれ「どのようなICTツールがあるのか」「実験や演習をより分かりやすく伝えるにはどうしたらよいか」などの疑問を持って参加されており、京都大学のICTを活用した教育プロジェクトを知ると共に、様々な分野の教員の方々との交流の場にもなったようです。
 まず、梶田教授より現在約1000講義で活用されているPandAについてご説明いただきました。授業の資料配布や課題提出、学生への一斉連絡など、“今やっていることを変えない範囲でちょっと楽になる”具体的な活用法についてお話いただき、すぐにでも実践できるアイデアが多く得られました。
 次に、酒井准教授より京都大学から配信されているオンライン講義KyotoUxとKoALAについて、実際のサイトを見ながら講義の構成や制作の流れ、さらに反転授業や補足授業としての実践例などもご紹介いただきました。学生が復習したい箇所の動画を繰り返し見ることができたり、掲示板を通して双方向のコミュニケーションが取ることができるなど、オンライン講義ならではのメリットを知ることができました。最初はハードルが高いと思われていた先生方が実際に講義を配信することでその良さを知り、繰り返し活用しておられる様子を聞いて、刺激を受けられた方も多かったようです。
 また、田口准教授からは京都大学オープンコースウェア(OCW)について、KyotoUxやKoALAとの違いなどにも触れながらご説明いただきました。OCWでは、全講義のシラバスを見ることができ、京都大学の実際の講義を見ることができるので、高校生や一般の方など学内外で幅広く利用されています。通常講義や国際シンポジウムなどの撮影から配信までを依頼できると知って、さっそく今後の活用を考えたいという方もおられました。
 その後のグループ・ディスカッションでは、これらのシステムに関する質疑応答や各自がどのように活用していきたいかという活発な意見交換が行われました。今後の研究・教育に役立つ情報を参加者それぞれが得ることができ、有意義なセッションとなりました。

当日の様子