新任教員教育セミナー(2012.9.7開催)

グループ6「博士課程院生のキャリア形成支援」

  • 報告者: 高瀬 英希 助教(情報学研究科)
  • 事例紹介: 梅田 幹雄 教授(キャリアサポートセンター)
  • ファシリテータ: 坂本 尚志 特定助教(高等教育研究開発推進センター)

 グループ6では、「博士課程院生のためのキャリア形成支援」というテーマで議論をしました。セッション全体の進め方を紹介しますと、まず簡単に自己紹介をしてから、2~3人の小グループでこのテーマについて議論しました。2~3人で論点を整理するために簡単に雑談をして、その後それぞれの小グループでどのようなトピックが出たかということを話しました。やはりテーマの性格上、自身の身の上話であったり、暗い話がトピックとして結構挙がりました。その後でこのテーマのコーディネーターの梅田先生より、国際情勢や欧米諸国の情勢や、日本の大学改革の歴史、さらには梅田先生ご自身の経歴や経験談を交えた上で、事例紹介がありました。その後全員で議論をしました。

 セッション総括として、梅田先生の事例紹介とその後の議論で出た話題の中で、私が興味深かった話題を二つ紹介したいと思います。まず一つ目が、梅田先生のスライドにもあった話ですが、自身の教え子の90%は産業界に出るという前提で教育すべきということです。そこに私は引かれました。教え子全員が自身の後継者になるという意識ではなくて、90%は産業界に出して、産業界のために役立つ人材として教育するという考えが必要であるということを感じました。

 もう一つ、議論でも盛り上がった話題としては、自身の研究分野だけではなくて、他分野と交流することが必要であるという話がありました。自身の研究分野は、その研究分野だけに役立つものではなくて、ほかの研究分野でも役立つことはあるだろうということを意識として持つことが重要であるということと、自身の研究分野を進める上で、他の研究分野の要素も採り入れることを考える必要があると感じました。

 キャリア形成支援の方法としては、そのような異分野交流ができることを学生に対しても支援するということや、自身の教え子がマスターからドクターに上がるときに、「君の研究分野はこの研究分野でも役立つから、そちらの研究室に行ってみたらどうだ」とか、逆にほかの研究室の学生さんに対して、「君の考えていることはうちのところでも役立つからどうだ」というような声がけを勧め、どんどん人材を交流していく、交流を促進していくといことが必要であると感じました。このことは学生のみならず教員も、他の研究分野に対してどんどん飛び込んで吸収していくということも必要であるだろうと感じました。

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セミナーの映像は、京都大学OCWでご覧頂けます。
下記URLより、どうぞご覧ください。

https://ocw.kyoto-u.ac.jp/ja/center-for-the-promotion-of-excellence-in-higher-jp/03

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