新任教員教育セミナー(2011.9.1開催)

グループ4「ソーシャル・メディアを使った双方向型授業」

  • 報告者:情報学研究科 助教 大島 裕明
  • 事例紹介:経営管理研究部 教授 若林 靖永
  • ファシリテータ:高等教育研究開発推進センター 特定准教授 酒井 博之

それでは第グループ4の「ソーシャル・メディアを使った双方向型授業」についてのまとめをさせていただきます。このグループでは、経営管理大学院の若林先生が事例紹介をご担当いただき、その事例を使ってどういうふうに授業をしていけばいいのかということを話されました。セッションの内容をまず簡単に話しますと、ツイッターやフェイスブックといったソーシャル・メディアを使って、授業において双方向のコミュニケーションを取り入れた時にどういうことが起こるかという事例紹介を我々が聞いて、その後のディスカッションで勉強させていただいたという感じです。

いくつかポイントがあります。この資料に若林先生のレジュメがありますけれども、おそらく一番大事なことは、先生が伝えたかったことの80%、85%ぐらいは、まず授業そのものの良さが第一義的に重要であるということです。双方向性を考える前に、授業を考えましょうということを一番最初に伝えられたと認識しております。その上で双方向性ということを考えないといけないということです。また、質問をしてくれるような双方向性の高い学生、例えば何か聞きに来るだとかメールを投げるとか、そういったことを起こす学生と、そのような学生の成績の間に相関があるのではないかと感じておられるというお話もありました。ただ教壇で質問がありますかと教員が尋ねても、誰も手をあげないということは仕方のないことではないかとも言われました。そこでツイッターをツールとして使うことによって、全員とはいわないまでも、10%から20%ぐらいの学生がツイッターを通して発言をするようになってくれる。これは0よりもすごくいいことなんじゃないかということです。発言を基にどういうふうな学生がどのくらい理解してくれているのかを確認したりもできます。双方向性を求めるためには、例えばアンケートのようなものを毎回の授業で紙で配って回収するということもできますが、それよりもツイッターのいいところは、何か疑問に思った時に、それをその場で発言できるということです。その場で発言して、若林先生は授業のスライドを映しているところにリアルタイムに表示するということをやっておられる。それに対してその先生が「あ~この質問はね・・・」とこういう感じで答えていけるような環境になっているという、そういうところが大事だということです。

最後、課題についていうと、今はその利用率が10%から20%ということでしたので、情報メディアに対するリテラシーの向上や大学の環境整備が重要であると思いました。インターネットが使えない部屋が存在するといったことがあるそうなので、その辺りについては改善の余地があるのかなと感じました。以上です。

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セミナーの映像は、京都大学OCWでご覧頂けます。
下記URLより、どうぞご覧ください。

https://ocw.kyoto-u.ac.jp/ja/center-for-the-promotion-of-excellence-in-higher-jp/02

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