新任教員教育セミナー(2010.9.3開催)

グループ2「レポート作成をどう支援するか?」

  • 報告者:エネルギー科学研究科 助教 三宅 正男
  • 事例紹介:附属図書館 准教授 古賀 崇
  • ファシリテータ:高等教育研究開発推進センター 教授 松下 佳代

エネルギー科学研究科の三宅と申します。私たちのグループは「レポート作成をどう支援するか?」というテーマで議論しました。私たちのグループには4人の参加者がいましたが、そのうち3人が理系で、全員が博士課程まで京大にいた、京大出身というちょっと特殊なグループだったかもしれません。4人のうち3人が理系で、まだ講義を持っていなくて助教という立場で、研究室で学生を指導する立場ではありませんので、講義レベルのレポートというよりは、学術論文を想定した議論になりました。問題としては、今の学生が論文の構成をうまくできないとか、そもそもちゃんと客観的に事実を正確に書くことができないとか、よい文章表現をしないとか、そういったことが問題点としてあげられました。

それに対して学生にどうするべきかという意見としましては、個人的にもずいぶん思うんですけれども、1回生の段階でアカデミックライティングの指導をするような講義を必修科目として作ってほしいという意見がありました。個人的にも思うんですけれども、高校まで義務教育の時に習っていた作文の授業というのは、心情を表現するだけのもので、アカデミックライティングはちょっと違う技術が必要だ、と。そういうことを大学1回生の段階で教えてあげればいいのではないかという意見が(僕の意見ですけれども)あります。

また、別の意見としましては、レポートが講義で出されるわけですけれども、学生は学期の最後にレポートを書かされて、休み明けにその評価が返ってくるわけですけれども、それではどういうレポートを出せばよい点数がもらえるのかということがよくわからないというわけで、やっぱり学期の途中途中でレポートを出して、それに対して添削をしてあげて、それを繰り返し、継続的にやっていくことで、レポートを書く技術が学生にとってはよくなっていくのではないかという意見もありました。

また、ツールに関する意見として、よいレポートとかよい文章表現のようなものにアクセスできるように、よいレポートや論文、申請書みたいなものをまとめたデータベースを構築してはどうかという意見も出されました。そのほか、日本語だけでなく英文についても支援できるようなものがあればいいのではないかということで、具体的には英文校閲してくれるようなサービスが学内にあればいいのではないかと、そういった意見もありました。以上です。

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セミナーの映像は、京都大学OCWでご覧頂けます。
下記URLより、どうぞご覧ください。

https://ocw.kyoto-u.ac.jp/ja/center-for-the-promotion-of-excellence-in-higher-jp/01

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