新任教員教育セミナー(2011.9.1開催)

グループ3「英語による授業をどう行うか?」

  • 報告者:農学研究科 助教 吉永 直子
  • 事例紹介:農学研究科 教授 縄田 栄治
  • ファシリテータ:高等教育研究開発推進センター 特定助教 田川 千尋

第3グループの農学研究科の吉永です。第3グループは「英語による授業をどう行うのか?」ということについて、ディスカッションを行いました。
私個人は入学したての1回生の時にKUINEPに参加しました。受講者は留学生が半分、日本人が半分といった講義で、日本人が週を追うごとにどんどん脱落していくというような感じでした。英語で授業を行う時、京大で英語の授業を増やしていく時にどういうことが問題になっていくのかという点については、現在も興味がありますが、これらについて今日は縄田先生からいろんなことを指摘していただきました。
まとめますと、まずはテクニカルな問題があります。例えば英語で授業をすることによって情報量が減ってしまうとか、専門分野の単語をどう英語で表現していくのか、という点については技術的に改善することは可能ではないかと。例えばスクリーンに日本語を併記するとか、プリントで補足するといったやり方があると教えていただきました。一方で、留学生と日本人が同じクラスに混在することで生じるメンタルな問題として、例えば日本人学生の発言がいつも以上に出てこないという現象も紹介されました。その点についても、グループディスカッションの形式をとる、教官の側からも発言を喚起するような雰囲気をつくる、授業後にメールで個別にバックアップして対応していく、という方法があげられました。

今回G30という事例にどういう改善可能性があるかということを中心に話が進んでいたんですが、根本的な問題として、英語で貫くことが重要なのか、内容を相手に理解させることが優先なのか、ということがあり、これはなかなか解決しにくいのではないかということを感じました。まだまだこの問題点については、これといった正解はないということで、一人ひとりの先生が試行錯誤しながら授業をしていくしかないのではないか、というところに議論はまとまりました。以上です。

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セミナーの映像は、京都大学OCWでご覧頂けます。
下記URLより、どうぞご覧ください。

https://ocw.kyoto-u.ac.jp/ja/center-for-the-promotion-of-excellence-in-higher-jp/02

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