新任教員教育セミナー(2017.9.6開催)

テーマ5「ICTを使って、普段の授業をもっと楽しく、ちょっと楽に」

  • 事例紹介:田口 真奈 准教授/酒井 博之 准教授(高等教育研究開発推進センター)
  • ファシリテータ:安宅 純子 特定研究員(高等教育研究開発推進センター)

 本セッションには14名参加され、まず2人1組で自己紹介をし、その後全員へ向けて互いの所属やこのセッションへの参加動機を他己紹介するところからスタートしました。みなさん「ICTを使って楽しい授業をする方法を知りたい!」「どのようなコンテンツやツールが活用可能なのかを知りたい」という思いをもって参加されたようです。
 まずは、田口准教授からセッションのテーマに沿って、「インタラクションの活性化」「教育実践知の蓄積・共有」「データの蓄積と活用」について、京都大学のICTを活用した教育プロジェクトに関するレクチャーがありました。OCWとMOOCの申込や制作の流れ、そこで得られるデータや受講者からのフィードバック、反転授業の活用例なども紹介されました。また、MOS宝での学内外の事例も紹介され、参加者の皆さんは今後授業をする際にどこでアイディアを得られるかを知ることもできました。
 その後、酒井准教授からMOOCの実際の講義コンテンツを見ながらレクチャーがありました。参加者の半数が今回MOOCの取組を初めて知ったということで、講義コンテンツを繰り返し使うことができたり、受講者の取組データをリアルタイムで見て授業改善に反映できるという利点を知ると同時に、しっかりとした講義コンテンツを最初に作り上げることに少しハードルの高さを感じた方もいたようです。続いて、今後展開予定のSPOCや学内外の映像・データを活用する際のクリエイティブ・コモンズに関する説明、酒井准教授によるPandAの実際の活用例などの話題が提供され、その後のグループ・ディスカッションでは各自がこれらのシステムをどのように活用していきたいかに関して活発な意見交換が行われました。MOOCに関しては、受講する側としては時間の制約がないSelf-pacedの方が良いという意見や「修了証のメリットは?」という疑問、受講者の視聴ログが見られることで「受講者がどの部分につまずいているのか」などのフィードバックを得られる、コンテンツデータを永続的に保存でき、次年度以降も繰り返し使えて積み重ねができる点に魅力を感じているという発言も多くありました。今後の授業づくりに欠かせない情報を参加者それぞれ得ることができ、有意義なセッションとなりました。

当日の様子